Shitennoji University
日本学科・社会学科では、博物館・美術館などで資料の収集・展示・調査研究などを行う「学芸員」を養成する、学芸員院養成課程を受講し、卒業時に学芸員資格を取得することが出来ます。
学芸員養成課程の最終段階である学内展示のテーマに四天王寺の五重塔を取り上げ、その展示を企画する過程で、当時の工事の大変さを知った実習生たちから、昭和34年(1959年)に再建された四天王寺の五重塔の施工を担当した、株式会社大林組大阪本店は、「なぜそれまでになかった鉄骨鉄筋コンクリート造で、飛鳥時代の寺院の木造建築の五重塔を再現するという大変な事業に関わろうとしたのか」という疑問が提示されました。
実習生たちの疑問に、なんと株式会社大林組大阪本店の実際の関係者の方からお話しを伺えることになり、今回特別にオフィスへお邪魔させていただきました!!
株式会社大林組大阪本店のオフィスに到着すると、担当の方が温かく迎え入れてくださり、オフィスの中をご案内いただきました!オフィスの中には、これまで携わった数々の有名な建築物がギャラリー展示されており、学生は引率した先生や株式会社大林組大阪本店の担当の方に質問をしながら、興味深そうに見学をしていました。
ギャラリーの中でも学生がひと際目を引いたのは、今回の訪問の目的でもある「四天王寺五重塔」。
いよいよオフィス内のカフェスペースに移動し、約65年前の五重塔の再建当時の様子をおさめた貴重な映像を視聴。担当者の方が、当時前例のなかったこの工事について丁寧に解説してくださいました。ほぼ人力で鉄骨を組み立て、現在では使用されなくなったリベット接合の技法を用いて鉄骨を固定し、鉄筋を組み、型枠を形成し、一輪車で運んだコンクリートを少しずつ流し込む様子が映像内では紹介されており、学生は再建工事の大変さや困難さを改めて実感したようです。
学生は終始熱心にメモを取りながら、関係者の方のお話しを聞いており、また休み時間には用意していただいた資料を真剣に閲覧していました。この訪問は関係者から直接お話しを伺い、当時の大変さや困難さを理解できる貴重な機会になったのではないでしょうか。
今回の株式会社大林組大阪本店の訪問で学んだことを活かし、学生は「登録文化財となった四天王寺の五重塔-江戸時代から現代までの歴史を振り返る-」と題し、学内展示を行います。ぜひ一度お越しになってご覧ください!
■学内展示概要
開催期間:令和7年1月14日(火)~2月6日(木)まで ※一般開放は2/1(土)のみ
開催場所:四天王寺大学図書館前学習ラウンジおよび図書館内展示施設
入場費用:無料
※学習ラウンジは自由観覧、図書館展示は月曜日~土曜日の図書館開館時間にご覧ください。
※博物館学芸員の資格について:文学部 日本学科で取得できる学芸員課程は、2025年4月入学生までとなります。社会学部 社会学科は2025年4月入学生以降も取得可能です。