教育学部の学生たちがアシスタント講師に!子どもたちと科学のおもしろさを体験するワークショップを開催

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2024年4月から中学・高校の理科の教員免許取得も可能になった四天王寺大学の教育学部。ここで理科の教育法や科学探究などを専門に授業をうけもつ佐藤美子(さとう・よしこ)先生の元には理科の実験が大好きな学生たちが集まっています。

佐藤先生が率いる佐藤ゼミ、通称「理科ゼミ」は生徒たちの理科授業の実践の場としてキャンパス外でのイベント活動にも積極的に取り組んでおり、今年の夏もゼミ活動として2つのワークショップイベントを開催しました。

なんと佐藤ゼミの学生全員がアシスタント講師として活躍したこれらのイベント。学生たちから当日のレポートが届きましたのでご紹介します!

1. ひらめき☆ときめきサイエンス

レポーター:教育学部/亀井唯花さん、久保田大智さん

佐藤ゼミでは今年8回目の開催となる「ひらめき☆ときめきサイエンス」は、日本学術振興会(JSPS)が中学生・高校生を対象に全国で展開しているワークショップ。日常の生活の中にある不思議な現象について自分で考えながら実験を楽しみ、科学のおもしろさを感じてもらえるプログラムになっています。

今年は令和6年7月27日(土)に開催し、参加してくれた18人の中高生たち、その保護者の方々とさまざまな実験にチャレンジしました。例えば「時計反応」という実験。

うがい薬にも含まれているヨウ素は、デンプンと反応して「ヨウ素デンプン反応」により、黒紫色を示します。色々な反応系がありますが、一般に酸化剤と還元剤を組み合わせてヨウ素の生成を制御することが可能です。また濃度や温度を変えて「ヨウ素デンプン反応」がおこるまでの時間を決めることもできます。実験条件をうまく設定すれば、一定時間の間隔で色の変化を順次見ることができ、あたかも時計のように変化するので、「時計反応」と呼ばれています。

スポイトで正確に滴下しないとうまくいかなかったり、溶液によって滴下する数が違ったりと難しい部分も多い実験でしたが、参加した中高生の皆さんは諦めることなく何度も何度も繰り返し挑戦してくれました。最後にはみごとに溶液を順番に反応させることに成功していて、私たちも嬉しくなりました。


レポーターの亀井唯花さん、久保田大智さんは当日の様子について「参加者の皆さんが、互いの実験の様子を見て「すごい!」と声を出しながらワイワイ楽しんでくれたのが良かったです。お子さんだけではなく保護者の皆さんも実験を観察して驚きの声を上げられていたのが印象的でした。」と話してくれました。

2. 羽曳野市立「綾南の森公民館」でのイベント

レポーター:教育学部/内田雄斗さん、門田桃さん

つづく8月20日(火)には、羽曳野市立「綾南の森公民館」でワークショップを開催しました。
最初におこなった実験は液体窒素を使ったアイスクリーム作り。実はこの実験、「ひらめき☆ときめきサイエンス」でも好評を博した佐藤ゼミではおなじみのプログラム。

-196℃の液体窒素を使ったアイスクリーム作りには、玉子と生クリーム、砂糖を使用します。すべての材料をしっかり泡立てて混ぜ合わせ、そこに液体窒素を何回かに分けて入れていくと、急激に温度が下がり、白い“もや”がでますが、短時間でアイスクリームを固めることができます。入れた液体窒素は蒸発して、気体になりまわりの熱を奪うため、アイスクリームを一気に固めることができるのです。

子供たちはアイスクリームが一瞬でできあがることに興味津々で、出来あがったアイスクリームをとても美味しそうに食べてくれていました。次に行ったのは「バランストンボ」を作る実験。バランストンボとは、トンボの型の画用紙を切り取り指の先や物の上にのせてバランスをとるおもちゃのことです。

普段トンボがどのような体制で木の枝に止まっているかご存知でしょうか? あらためて聞かれるとわかるようなわからないような…という方が多いかもしれませんね。実際に、実験を始める前の子どもたちにも同じ質問をしてみましたがなかなか正解とはいかず。バランストンボづくりの実験は、普段なにげなく見ている生き物の不思議に気づくきっかけになったようでした。


レポートしてくれた教育学部の内田雄斗さん、門田桃さんは「今回参加してくれた小学校1年生から6年生までの皆さんが、みんな目を輝かせて実験に取り組んでくれました。アシスタントとして参加した私たちにとっても、たくさんの学びを得ることができた貴重な一日になりました。」とレポートを締めくくりました。

佐藤美子先生(中央)とゼミの学生たち

理科の楽しさ、科学のおもしろさを子どもたちと一緒に体験する時間は、教員を目指す学生たちにとってもかけがえのない経験になった様子。子どもたちの純粋な「なんで?」という気持ちに触れることが、学びの本質を考えることにつながるのかもしれません。

WRITER
わわわ編集部
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