「コトバ」と「映像」のクロスオーバー・ラーニング!日本学科「映像メディア演習」

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2024年4月に誕生した文学部
その中にある日本学科には日本語・日本文学コース、現代文化コース、国語教育・日本語教育コース、伝統文化・観光コースと4つのコースに加えて、メディアリテラシーICTも学びの中に取り込んでいます。

普段、皆さんが見たり、読んだりしているコトバの表現。
最近は、シンプルな文字列だけでなく、アーティストのミュージックビデオの中で、歌詞が形を変えて映像として表現されているのを見たことありませんか?

文学作品や詩、詞などの一節を動画で表現する学び

「視覚詩」って知ってますか?

近年のアーティストのミュージックビデオの中でも使われている、言葉や詞の意味を形や動きで視覚的に表現したものを「視覚詩」と言います。日本学科では「映像メディア演習Ⅰ」の中で、詩(歌詞)の視覚化についても学び、日本語の表現について考えます。

<「映像メディア演習」とは>
文字を動かしたり背景と組み合わせたり動画としてのコンテンツ要素を加えながら、映像制作の技術を身に付ける授業のひとつです。

初級編として、プレゼンテーションなどで活用されているMicrosoft社のPowerPoint。社会人になってからもOffice系アプリケーションとして使用頻度の高いツールの1つ。

スライドをシーンに見立てて、文字に動きを加えて表現。いきなりプロが使用する映像編集アプリケーションを使うのではなく、構図やコマ割りといった映像制作の考え方を、段階的に学びます。

実際の授業の例題を先生が解説!

下の画像2点は、日本学科2年生「映像メディア演習Ⅰ」の授業でサンプルとして学生に見せた映像です。学生も初めて制作するので基本操作の説明の映像から抜粋しました。

中原 中也「はるかぜ」の一節より

「家が建つ」の文字を木の骨組みに沿って配置し、組み上がるイメージを表現。
中央左の台形をドアに見立てて、「出かけるあても」が弾んでして出かけようとするものの、「みつからぬ。」がスーッと消えて、行く当てもない寂しい心のうちを表現。

授業では行間も含めたその詩(歌詞)の意味を自分なりに解釈し、動きや形で視覚的に表現していきます。視覚詩について「なるほど」となって頂けましたか?

皆さんの身近な「視覚詩」コンテンツ

日本を代表するメディア文化としてのJ-POP。日本アニメのオープニング楽曲と共に海外からの注目も非常に高い人気コンテンツです。冒頭にもあったように、近年ではアーティストのミュージックビデオの中で、歌詞が形を変えて映像として表現されているのを見たことありませんか?

例えば

Adoさんの「うっせえわ」

YOASOBIさんの「アイドル」

これらのミュージックビデオには映像の中に「視覚詩」の表現が用いられており、とても参考になると思います。

言葉としての「日本語」、形としての「文字」。それらをイラストや写真、文字と組み合わせて、日本語をさまざまな形で表現して「伝える」「伝わる」の意味やメッセージ性、表現手法を「映像メディア演習Ⅰ」で学びます。

「視覚詩」という表現に興味が湧いてきたら、その歴史を紐解いてみるのも面白いと思います。モノクロ表現時代の映画や教育番組にもヒントが隠れていますので、日本学科の幅広い学びで体感してください。

CROSS OVER

松井 浩子 講師
研究分野/美学、芸術論、映像理論、デザイン学
今田 健太郎 講師
研究分野/音楽学、メディア研究

メディアリテラシー

次の3つを構成要素とする、複合的な能力のこと。

  1. メディアを主体的に読み解く能力。
  2. メディアにアクセスし、活用する能力。
  3. メディアを通じコミュニケーションする能力。特に、情報の読み手との相互作用的(インタラクティブ) コミュニケーション能力。
総務省)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/hoso/kyouzai.html

ICT

Information and Communication Technologyの略。
情報(information)や通信(communication)に関する技術の総称。日本では同様の言葉としてIT(Information Technology:情報技術)の方が普及していたが、国際的にはICTがよく用いられ、近年日本でも定着しつつある。

総務省)https://www.soumu.go.jp/denshijiti/ict/data/3.html
WRITER
わわわ編集部
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