絵本を通じて子どもたちに関わる大切さを伝えていく|短期大学部 保育科 明石英子先生インタビュー

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保育科で授業を行いながら絵本専門士として絵本に関する活動も行っている明石先生。「絵本には人と人をつなぐ力がある」と語るその魅力や、和の心・利他の心で保育者を育て、子どもたちを守っていく学びの姿勢について伺いました。

あの頃の夢が今、叶っている

もともと自分が幼稚園児の頃の先生との出会いがきっかけで幼児教育の道に進みました。子どもと一緒に全力で遊び、「ダメなことはダメ」「良いことは良い」と真摯に向き合ってくれたり、いっぱい抱きしめてくれたりして優しい先生でしたね。

幼稚園教諭を経て大学教員になり、今は保育者をめざす学生を対象に、幼児教育における人間関係に関わる分野、子ども理解や関わり方などを中心とした授業を担当しています。また、教育実習指導では、実技も含め、保育現場での実習にあたって必要な指導をしています。卒園文集にも「幼稚園の先生になりたい」と書いてたんですが、あの頃の夢がちゃんと叶っていると思うと本当に初志貫徹という感じですね笑。

大人にこそ知って欲しい絵本の魅力

学外では羽曳野市内の公立園で月に1度、保護者向けの絵本ルームを開設しました。絵本の紹介や読み聞かせなどを行い、保護者と対話しながら、親子で絵本を楽しむ時間を提供しています。元々絵本が好きで、小さい頃はよく母や祖父母が「ぐりとぐら」や「ピッキーとポッキー」を読み聞かせしてくれました。絵本って、洗練された文章と絵の世界観によって人に与える影響力がすごいんです。幼稚園の現場でその魅力を目の当たりにしましたね。また、「大人にこそ絵本を読んで欲しい」という思いもあります。参観日に読み聞かせをしていると、親御さんに「感動した」と言ってもらったり、大人にも通じる魅力を実感することが多々ありました。なので、絵本ルームでは保護者向けの読み聞かせもしています。

「ベストティーチャー賞」は、学生とともに受賞した感じ

「保育内容・人間関係」の授業で ベストティーチャー賞の優秀賞をいただきましたが、これは学生のおかげで本当に感謝しています。やっぱり保育というもの自体が、子どもたちの姿を通じて一緒につくり上げていくものなんですよね。なので授業でも、なるべく学生の発表の場を増やしてディスカッションが活性化するような形で行いました。みんなでマイクを回して意見を出し合い、それを繋げながらまとめていくような感じなんですが、本当に面白い意見が出て、授業が盛り上がったりするんですよ。みんなの反応を見てアドリブで話す内容を変えたりしながら主体的に参加してもう授業スタイルなので、やはり私だけで受賞したものではないって心から思いますね。

WEB授業体験動画 「絵本と出会う ~絵本を読み合い、響き合う~」

卒業して働いている学生たちの声に元気づけられる

もちろん授業をしたり進路相談で学生たちに向き合うことはとても大変です。でもちょうど先日、卒業して保育の現場に就いた卒業生たちが会いにきてくれたんですね。で、自分が働いている園の話や受け持っている子どもたちの話をいっぱい聞かしてくれたんですよ。1〜2年という短い間ですが保育科で関わった学生たちの「保育者になる手助けができた」と思うと、やはりすごく嬉しいです。

「先生が授業で紹介してた参考図書を買って勉強してます」とか「今改めて先生の授業をもう一回受けたい!」とか、自分が授業で教えてきたことがきちんと役立ってると、やっぱり授業ってとても大事だなと感じますし、私も「頑張らなあかんな」って思わされますね。

WRITER
明石 英子 / あかし ふさこ

担当講義:子ども理解の理論と方法 / 保育内容「人間関係」 / 幼児と人間関係 / 教育実習指導Ⅰ,Ⅱ / 保育探究演習「特別支援保育」 / 保育実践演習/保育・教職実践演習
研究分野:幼児教育学、保育学

元幼稚園教諭。現場で多様な実習生や保育者仲間と関わる中で、保育者養成に興味を持ち、退職後に兵庫教育大学大学院へ進学、幼児教育を改めて学び、保育者養成に携わる。現在も地域の園などに関わり、素敵な子どもたちの世界をどう発信していくか日々探究中。
絵本が大好き過ぎて、絵本専門士(第9期)の資格を取得。絵本と人、そして絵本を通して人と人をつなぎたい!という思いから、身近な保育現場での絵本活動を実施し、絵本の魅力発信も模索中。

関連リンク
四天王寺大学 公式サイト:四天王寺大学 短期大学部 保育科
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