2023年11月25日(土)、看護実践開発研究センター「看護職の実践能力・研究能力開発プログラム」認知症コース:ケア実践編(後半)の3つの講義を、あべのハルカスサテライトキャンパスで開講しました。前回に続き2回目の講座になります。
まず、1限目は本学人文社会学部人間福祉学科の笠原幸子先生による「認知症の人の終末期ケア-意思決定支援-」の講義で、①ACP(Advance・Care・Planning)について、②ソーシャルワークの視点からの意思決定支援を「調査結果に基づいて意思決定支援の構造とその展開過程」について、意思決定支援の前提条件・意思決定支援のプロセス・チーム支援の3つの構造からについて大変わかりやすく講義していただきました。
2限目は、看護学部の乗越千枝先生が「介護する家族・ケアパートナーの支援」の講義と「家族アセスメントと家族支援」のワークシートを用いて意見交換を行いました。まだまだ、意見交換したいという希望もあり充実した時間となりました。昼休みを挟んでの3限目は、認知症看護認定看護師の西千亜紀先生による「倫理的感受性の向上」に関する演習で事例に基づき臨床倫理検討シートを活用した演習を行いました。
受講者は、大学院生、実習施設・実習病院に勤務されている方でしたが、自分のこととして認知症ケアの現場でよくある事例や事象とつなぎ合わせて真剣に聴講されていました。事例の説明を受けた後、個人でアセスメントシートに記入した後に前後の方と話し合い、全体共有することで、視点をさらに広げて考えることができていました。
受講者の方はそれぞれの立場での視点で、1人では出来るケアではないので、スタッフに伝達講習ができるように落とし込みたい、実際に自分の体験と照らし合わせながら講義を聞くことができた、また事例を通して考えることで理解も深まりました。と感想を述べており、さらにACPの重要性を理解することができた、また意識格差がある為、専門職からの発信が必要であると感じた。再度、認知症の人のケアについて、考えることができた。改めて、みなさんで検討して考えていき、ある程度方向性を見出していく事や、新しい視点やアイデアが出る事が大切だと感じていました。
今後希望する研修内容については、危険予知(予防的ケア、急変時の対応)、退院支援についての研修、APCの活用事例など、認知症の人への災害支援について、家族支援についてはもう少し学びたいと思ったと大変好評でした。
次回は、12月23日・24日に引き続き開催されますので、ぜひ皆さんご参加ください。