シミュレーション教育は、臨床により近い状況で学生が医療行為やケアを、経験と振り返りを反復することで、知識・技術・態度の修得をめざす教育です。四天王寺大学 看護学部生は、実際の病室が再現された9号館(看護棟)で、患者を模した、あらゆる症状や病状に対応できる高性能の患者シミュレータモデルを用いて、臨床現場に近い環境で学びます。
シチュエーション・ベースド・トレーニング
臨床現場に近い状況を想定して、個人・チームで対応するトレーニングします。シミュレーションされた環境、患者さんの状況から、何を観察する必要があるか、どのような状態と判断し、どう対応するか、グループで議論しながら進めていきます。
VRゴーグルを用いた認知症体験
療養生活支援技術演習ではVRゴーグルを用いた認知症体験を実施。日本の高齢者の認知症有病率は12%を越え、認知症の世界を知り、理解を深める学びを体験します。
シミュレーションセンター見学
四天王寺大学のシミュレーションセンターは、国内外で看護師を要請する学校・大学などからも見学に来られます(写真:韓国大田看護科学大学から教員が訪問)。
教育用電子カルテの活用
演習では「教育用電子カルテ」を活用して、患者さんの情報を収集します。臨地実習で電子カルテを円滑に使用できるようにトレーニングしています。
四天王寺ミッションタウン
大学の4年間を通して領域・学年横断的に、住民の健康課題について考え、看護師・保健師・助産師になるために必要な知識や技術を修得できるよう、四天王寺大学看護学部オリジナル教材「仮想都市 四天王寺ミッションタウン」を開発しました。
教員研修・情報交換会
シミュレーション教育に関する専門的知識ならびに指導技術の向上に向けて、教員研修や教員間の情報交換会を定期的に実施しています。
シミュレーションルームでは、実際の病室を再現し、患者を模した、あらゆる症状や病状に対応した高性能の患者シミュレータモデルを導入しています。また、演習と同時に、シミュレーション学習の様子を撮影し、ディブリーフィングルームで視聴し、振り返りを行うことができます。
大型モニタを設置しており、シミュレーションルームの映像などを選択して投影できます。シミュレーションのディブリーフィング(振り返り)を同時に実施する場合にも柔軟に対応可能です。
質の高いシミュレーション教育の実践に向けて、看護学部専任教員は日本看護シミュレーションラーニング学会によるJaNSSL指導者養成コースを受講しています。