Shitennoji University

Episode 3 I didn't want my friends to give up on the same dream as me.

“自分と同じ夢を
友だちにも諦めて
欲しくなかったんです。”

短期大学部 保育科 2年生 池側 心虹 さん
(Profile)
短期大学部 保育科 2年生
池側 心虹 さん

“「幼稚園の先生になりたい」。その夢はずっと変わりません。”

「お母さんが幼稚園の先生で、たくさんの子どもに囲まれて仕事できるって楽しそうだなと思って。小学校1年生のとき『大きくなったら何になりたい?』って聞かれたときから『幼稚園の先生』って答えてましたし、小学校2年生でダンスを始めると夢は『ダンスのできる先生』になりました」。池側さんは、小さな頃からの夢を迷いない口調で話します。

その夢を叶えるために短期大学部の保育科へと進学。「実践的なカリキュラムが多いことが決め手の一つだった」と語るように、印象に残っている授業は「保育探究演習」だったそうです。

「自分の興味に合わせて6つの分野から選ぶカリキュラムなんですけど、私は野外活動を選択して、子どもの発育や発達に必要な自然との関わりを勉強しました。プレキャンプではチームに分かれてカレーを作ったり、1泊2日のキャンプ実習ではテント張りや飯盒炊爨でチーズバーガーを作ったり、とても楽しかったです。他にもキャンプファイヤーを囲んで一人ひとり夢を語ったり、夜はみんなでアイスを食べて恋バナをしたりして修学旅行みたいでしたね(笑)」。

「楽しかった反面、短大は授業の密度も高く、実習が5回もあったので、とにかく忙しかった」と話す彼女ですが、さらに2年間を濃密にする役割にも挑戦します。

“これまでやってきたことは間違いじゃなかった。”

池側さんは大学祭やオープンキャンパスの運営をする学生運営委員会(以下、委員会)に所属し、副委員長に立候補。人を引っ張っていくポジションに立ちたいと思ったきっかけは先輩の存在でした。

「1年のときに大学祭で委員会生やクラブ・サークルの人たちをまとめる先輩の姿を見てカッコ良いなと思いました。で、自分もそんなすごい先輩みたいになりたいな、と思って副委員長になったんです。『来年は自分もこうなりたい!』って確信を持ちました」。

キラキラとした表情で当時の意気込みを語ってくれる一方、苦労したこともたくさんあったとか。
「委員会の中では、年上の委員会生に対しても副委員長としてズバッと言わなきゃいけない場面とかもあって、周りから『偉そうだな』って思われてないかな、って。あと、裏方仕事も多かったので仕事内容を知らない人からは分かってもらえないもどかしさも感じてましたね…」。

理想と現実のギャップを感じていた彼女の心境が大きく変わったのは2年生の大学祭を終えたときでした。

「大学祭はクラブやサークルの人たちを含めて1000人以上が関わりますし、そんな規模の組織の上に立つ経験ってなかなかできないと思います。終わった後はものすごく達成感がありましたし、大学祭後に後輩から『憧れの存在です』って言われたこともすごく嬉しかったです。周りのみんなから『ありがとう』って言葉を掛けてもらったとき、『ああ、自分がやってきたことは間違いじゃなかったんだな』って思えました」。

“お互いを思いやれる友だちだからこそ最大限に支えたいんです。”

四天王寺大学が掲げる「利他の精神」。誰かを思いやること、について聞いてみると実習後に友だちと支え合った出来事を話してくれました。

「保育科の友だちがある実習を途中で諦めてしまったことを、後から打ち明けられたことがあったんです。もしかしたら私のモチベーションにも影響するかも、ってずっと黙っててくれたみたいで。その時に、『どうして近くにいたのに、友だちが夢を諦めそうになってることに気づけなかったんだろう』ってすごく考えたんですよね。そこからは、自分のことは置いておいて、友だちのことを精いっぱい応援したいって思いました。実習は他の機会で取り返せるチャンスが残っていたので、そこから一緒に頑張って。で、無事友だちも免許が取れたんです。一緒に卒業できることになったのはとっても嬉しいです!」。

卒業後は夢を叶えて保育士になる池側さんですが、さらなる夢も。

「実は高校のときに海外への興味も湧いてきたんです。なので、海外で保育の仕事ができたら良いなって思ってて。ワーキング・ホリデーでベビーシッターしながら語学が学べるとか、今情報を集めてるところです。でも、まずは日本の保育現場でしっかりと働いてから、世界で活躍する保育者になりたいなって思ってます」。

教育環境に恵まれていない国の子どもにも学ぶ機会を与えられたら、とも語ってくれました。友だちや子どもたちへの向き合い方と同じように、まず自分よりも他人のことを思いやるという気持ちで、保育者としての一歩を踏み出しています。

(NEXT)

Episode 02

“周りのことを考えられるようになったのは
本当に大きな変化ですね。”

Episode 02

“人と向き合うからこそ成長できることって、
ほんとにたくさんあるんですよね。”

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