Shitennoji University

令和6年度 科学研究費助成事業(科研費)令和6年度 採択課題 研究概要②

月経周期に伴う心身不調と睡眠習慣との関連:精神神経内分泌免疫動態からの探索

研究代表者氏名 松本 珠希
(マツモト タマキ)
所属 教育学部
教育学科
職位 教授
研究種目 基盤研究(C) 研究課題番号 18K12436

研究の目的

生殖年齢にある多くの女性が、程度の差こそあれ、月経前症候群(PMS)を経験する。中でも不適切な睡眠習慣は、体内時計を狂わせ、その結果、月経リズムが影響を受けるとともに、PMS症状の悪化をも招く可能性が高いと思われる。本研究では、性成熟期女性を対象に、睡眠習慣が、月経周期の規則性や、PMS症状に及ぼす影響を明らかにするとともに、その影響には自律神経活動および内分泌・免疫系がどのように関与しているかについて探究する。また、月経周期と睡眠に関する女性のための包括的健康教育プログラムを導入し、睡眠改善への行動変容によるPMS症状の緩和効果、さらにはそのメカニズムを精神神経内分泌免疫動態の観点から多面的に検証する。

期待される研究成果

本研究により、睡眠習慣と月経周期に伴う心と体の変動を「見える化」して健康支援を行い、PMSに対する理解を深めるとともに、セルフケアへの関心と実践力を高め、性成熟期女性の心身の幅広い健康増進に繋がることが期待される。

この科研費について、さらに詳しく知りたい方は、下記をクリック!
http://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-24K13874
※国立情報学研究所の科研費データベースへリンクします。

大自由度保存力学系における巨視的低次元集団運動

研究代表者氏名 森田 英俊
(モリタ ヒデトシ)
所属 教育学部
教育学科
職位 助教
研究種目 基盤研究(C) 研究課題番号 24K06907

研究の目的

熱平衡状態から遠く離れた系が示す示す多様な時間・空間パターンは、巨視的には散逸力学系として記述される一方で、微視的には大自由度保存力学系としても捉えられる。すなわち、巨視的な低次元運動は微視的な大自由度保存力学系における集団運動であるといえる。この二つの階層でのダイナミクスの理論を整合的に繋ぐべく、研究代表者自身のこれまでの研究により発見された、統計力学の微視的モデルの大自由度保存力学系における集団運動について、その機構を解明することを目的とする。抽象的な一般論ではなく具体的なモデルを用いながら、その成立条件や安定性を明らかにする。

期待される研究成果

巨視的散逸力学系と微視的保存力学系は、数理上の共通性はあるものの、それぞれ独立に研究が行われており、それらの関係性に関する議論はほとんど行われていない。本研究はこの関係性・整合性を同一のモデル上で具体的に議論する初めてのものであり、大自由度力学系そして非平衡統計力学の原理的な問題への寄与が期待される。さらに、本研究のもたらす結果は、具体的な問題にも適用可能である。実際、本研究で扱うモデルの一つである準地衡流模型は、惑星の気流のモデルとしてよく用いられている、そのため、天体・地球物理学のようなやや離れた分野との将来的な研究交流も期待できる。

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http://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-24K06907
※国立情報学研究所の科研費データベースへリンクします。

学校(園)において活用可能な包括的性教育実践を実現可能にする「教育モデル」の開発

研究代表者氏名 吉村 知容
(ヨシムラ チヨ)
所属 教育学部
教育学科
職位 講師
研究種目 研究活動スタート支援 研究課題番号 23K18921

研究の目的

本研究の目的は、幼児教育、小学校、中学校、高等学校(以下、学校(園))において活用可能な包括的性教育実践を実現可能にする「教育モデル」を開発することであり、これにより教育関係者による包括的性教育の実践レベルを引き上げることが期待できる。

期待される研究成果

  • 〇性に関する指導に関するカリキュラムの現状を明らかにしたうえで、継続的な包括的性教育に関する教育モデルの開発を構築する。
  • 〇カリキュラムの現状と課題を明らかにしたうえで、カリキュラム以外における教育実践を提示する。
  • 〇教育関係者による包括的性教育の実践レベルを引き上げる。

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http://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-23K18921
※国立情報学研究所の科研費データベースへリンクします。